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【FP】住宅ローンの繰り上げ返済は本当にお得なのか

こんにちは。

 

今日は住宅ローンを実際にお支払いされている方が気になっている【繰り上げ返済】について解説いたします

 

 

住宅ローン 繰り上げ返済はした方がお得?

 

お得かどうかは、他に借入れがないか、ライフイベントが控えていないかなどで判断が分かれます。

それぞれ詳しくみていきましょう。
 

 

住宅ローン以外に借入れがある方


カードローン・自動車ローン・クレカのリボ払い・ブライダルローン
など他に借入れがある方は、先にそちらを完済するのが得策です。
上にあげたようなローンは基本的に住宅ローンよりも金利が大幅に高く設定されています。

住宅ローンを繰上げ返済を行うと、金利の高い自動車ローンなどの借入元本を減らすことができず、より多くの利息を支払うことになります。
ですので金利の高いローンを利用している場合には、住宅ローンの繰上げ返済を行わずに他の金利の高いローンを返済することをおススメします。

 

ライフイベントを控えている方


出産やお子様の進学などを控えている方は、繰り上げ返済をする時期ではないといえます。 

手元に現金を残しておくことで、ライフイベントのタイミングで家計が苦しくならないようにしましょう。 
家計が苦しくなり、高金利のローンを組んでしまっては本末転倒です。

 

住宅ローン控除適用中の方
繰り上げ返済をする場合、住宅ローン控除との兼ね合いも考慮する必要があります。
住宅ローン控除は入居から13年間の年末ローン残高の1%(最大40万円(11~13年目は「建物価格×2%÷3」または「年末のローン残高の1%」のいずれか低い金額)相当額を所得税などから控除する制度です。
ですので繰り上げ返済でローン残高を減らすと控除額が減ってしまう場合があるからです。

住宅ローン控除は13年間で最大400万円以上(一定の基準を満たす住宅の場合は500万円)の税金が戻る大型減税なので、繰り上げ返済で控除額が減ってしまうのはもったいないですよね。ただ、控除の対象となるローン残高の上限を繰り上げ返済する場合は控除額に影響は出ません。

もし住宅ローンの借入額が4000万円以内か4000万円を少し超える程度であれば、住宅ローン控除を優先して繰り上げ返済を控えるのも一つの選択肢。13年の間にお金をためて、14年目以降に繰り上げ返済するのがおすすめです。

 まとめ

当然のことですが、繰り上げ返済は手持ちの現金を使います。

手元の現金が少なくなり、急な出費などが発生した場合に使えるお金がない!という状況は避けなければなりません。
 住宅ローンを一度繰り上げ返済してしまうと、その繰り上げ返済資金は当然ですが、自分のものではなくなります。 住宅ローンの返済は通常の返済であろうと、繰り上げ返済であろうと預貯金とのバランスがもっとも重要です。
繰り上げ返済をおススメできる方は、不測の事態に備えた預貯金が十分あり、住宅ローン減税に影響される方です。
 
ローン全般に言えることですが、「ご利用は計画的に」。
当社では外部のFPによる資金相談も実施していますので、ご希望の方は担当スタッフまでご相談ください。